昭和59年、エッセンス本『メシの食える経済学』(1月)に続き、
グラフ社からエッセンス本『先の見えない者は滅びる』(5月)
を刊行しました。

前著『メシの食える経済学』を編集整理をする段階で、
グラフ社編集者は邱の著作の随所に
「先を読む」クダリが溢れていて、
それを集めただけで優に数冊分の単行本になると力説し、
同社の
社長中尾是正氏もその編集に賛同しました。

邱には「少し先の見える角度」に
自分を置くことに努力を傾けたという自負があり、
グラフ社からの提案を受け入れ、

『先の見えない者は滅びる』
というタイトルをつけました。

ちなみに、この本の「まえがき」の前段で
邱は次のように述べています。

「事業をやる上でも、文章を書く上でも
『少し先が見えること』は必要かくべからざる条件なので、
この20年あまり、私はどうやれば先が見えるのか、

またその結果、どういうことをやれば
うまく生き残れるのかについて数々の試みをやってきた。
そのことを他人にも広言したが、自らもそれを実践に移してきた。

『借金学入門』『銀行とつきあう法』
『事業家・資産家のための節税の実際』
『女の商売・成功の秘訣』
『お金の値打ち』《のちに『人生後半のための経済設計』と改題》
などの著作はいずれも15年から20年ほど前に書いたものであるが、
私の意見を容れてその通りに実行した人は、
かなりの財をなしているはずである。」

力強い発言です。