邱は後年、台湾の桃園県の開発に着手したとき、
当時、始めていた「ハイハイQさん」で
「桃園渋谷に知恵をかしてください」というコラムを書き、
「人が集まることが商売の第一歩」と書きました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私が台湾に構想している「桃園渋谷」というプラザは、
渋谷という名前がついているように
若い人が集まる場所を目指しています。

私の東京のオフィスは渋谷にありますし、
私の東京の家は代官山(目黒区青葉台)にあります。
私が一番はじめに土地を買って
自分のオフィスを建てたのは
表参道と明治通りの交差点です。
ついでに申せば、
私が一番はじめに東京で買ったマンションは
公園通りです。
いずれも私が目をつけた時は
人通りのない淋しい通りでした。
それがいまではビット・バレーと呼ばれて
情報産業の中心地になってしまいました。

ついさっきも自分の家を出て、
代官山に新しくできた
高層ビルの商店街に行ってきましたが、
日曜日ということもありますが、
若い人が多くて道も歩けないほど混んでいます。
どうして私が選んだところはいつも人が集まって
押すな押すなになってしまうのでしょうか。
私の書いた本に
『人の集まる所に金が集まる』というのがありますが、
人が集まることが商売の第一歩ですね。

はたして桃園に渋谷をつくれば人が集まるかどうか、
私にもわかりませんが、
桃園には若い人の集まるところが
1つもありませんので、
若い人が集まるような雰囲気をつくることに成功したら、
人がドッと押し寄せるようになるでしょう。
そのためには若い人の集まる
「雰囲気を食べる」レストラン街も必要なら、
髪の毛を金髪に染めたり、男の耳に穴を開けたり、
刺青を入れたり
(といったらタトゥーというんですよと注意されました)
そういう類の店も誘致しなければならないでしょう。
要するに中学生や高校生の親たちが
目の敵にするようなところでないと、
若者が集まって来てはくれないということです。

そういうスペースを台北郊外につくりたいと思うので、
そういうスペースづくりに自信のある人は
申し出て下さい。
スペースづくりは不得意でも
自分のデザインした物を
自分でつくって自分で売りたい人に
チャンスがあります。
(出典:ハイQ:「桃園渋谷の実現に手を貸してください」)