日経新聞社が出版したQブックス14冊目の著作として
昭和54年に『人の集まる所に金が集まる』を発刊しました。

「読者の方もご体験のとおり、商売はどこもピンチで、
経済活動に従事している人たちは皆、
”頭の切り替え”を迫られている。

私自身、本に書いたりするだけでなく、
何十もの事業を抱えているので、
舵のとり方を一つ間違えると、
たちまち船がひっくりかえるような目にあわされる。

さいわい、そういう立場におかれると、
緊張して操縦するから、結果としては
荒波を越えて行けるが、世相の変化と
世代の交替が同時に来ているので、
うっかりすると、わけがわからなくなって、
波に飲まれてしまう。

不況だ、不況だというのに、
グリーン車で団体旅行する人が増え、
新幹線の中はいつも一杯。

同年輩の友人が目を白黒させて、
『どういうこっちゃ』ときくから、
『物の流れる時代から人の動く時代に変わったのですよ』
と説明したら、『なるほど」と納得してくれた。

この本に『人の集まる所に金が集まる』
という題名をつける気になったのは
そういう体験をしたからである」
(出典:『人の集まる所に金が集まる』の「まえがき」)