私が邱 永漢先生の文章を読むようになったのは昭和54年のことです。
実に多くの恩恵をいただきました。

その内容は『あなたも賢者になれるー私は邱 永漢さんの知恵を借りた』
に記載していますので、ここでは 触れませんが、
私が先生の文章を読み始めたころ、先生は55歳でした。

作家として、経済評論家として、また実業家として
一家をなしておられました。

そのころから、私は邱先生が、
発言されてきたことや、なさったてきたことに興味を持ち、
ノートに書きしたためてきました。 

しかし、先生は、自分の過去を振り返ることには、
全くと言っていいほど、関心を持たれませんでした。

私もそれに従うほかなく、先生の足跡については
このコラムに年譜を掲載したことや
玉村豊男さんの『邱 永漢の予言力』に
乞われて、 「邱 永漢略年譜」を掲載したことに
とどまります。

しかし、先生がお亡くなりになれて
約半年経過しました。

改めて先生の人生を振り返ると、
数々の困難に見舞われながらも、それをよく克服し、
実に充実したものであったことを感じます。

そして、その生き方は多くの人に元気と勇気を 与え、
気持ちを明るくするものであったと思います。

そこで、来年1月1日から、
「邱 永漢伝」の連載を始めることにしました。 
皆様にご愛読いただくことを願っています。