昨年、6月から7月にかけ、

邱 永漢先生は読売新聞の「時代の証言者」に取り上げられ、

多くの人に読まれました。

その読者の一人が、今年の正月、

「先生の生い立ち御両親のことや、学友など、

社会人になられる前や後の事など
知りたい方は
たくさんいると思いますが、

先生は自伝などを出す事はお考えになってないのでしょうか?

新しいファンが増えると存じます。」と迫りました。

 

 これに対して、先生は次のように応えられました。

「読売新聞の『時代の証言者』を

お読みいただいてありがとうございます。

全部で26回だけだったので、

初めからやっているうちに最後の30年分は

2~3回で終わってしまいました。

お読みになっている人にとっては

後が載ってないじゃないかという不満が

残っているようです。

 

将来何かのきっかけで、

またその残りが新聞の記事になることが
あるかと思いますけど、

私自身は自分が先頭に立って

自伝を書くほどの人物ではないと思っておりますので。」

そして、今年、 邱 さんは読者の要望に応えることなく

あの世に逝ってしまいました。